センター長あいさつ

 

センター長

 大阪大学適塾記念センターは、2011年大阪大学創立80周年を期に設置されました。適塾とは、近世江戸の蘭医学者緒方洪庵が1838年に開塾した蘭学塾であり、同時代の大坂を文化的背景としつつ、様々な医学史上の業績を生み出すばかりではなく、近代日本の成立に重要な役割を担った多くの人物を輩出いたしました。大阪大学はこの適塾の精神を尊び、大学としての源流として位置づけています。大阪大学では戦後の1952年に当時の今村荒男大阪大学総長のもとで、洪庵と適塾の学問的・社会的功績を今に生かすべく顕彰する「適塾記念会」が設立されます。大阪大学適塾記念センターは、この適塾記念会とも協同して適塾の精神を大阪大学の中によりいっそう根付かせ、日本国内のみならず国際的にもこの精神を現代に生かしていくための組織として活動をしています。
 大阪大学適塾記念センターには、「適塾運営部門」「大阪学研究部門」「オランダ学部門」の三部門が設置されています。適塾運営部門では、国史跡であり重要文化財の認定を受けている史跡の「適塾」のみならず、大阪大学に寄贈されている適塾関連史資料の維持管理、また適塾記念会の運営のお手伝いもして参ります。大阪学研究部門では、適塾や大阪学についての資料の収集や学術的研究を進めて参ります。またオランダ学部門では、蘭学塾であった適塾にちなんでオランダ学や日蘭学術交流の様々な行事を企画実施して参ります。大阪大学適塾記念センターは、この三部門を軸にして大阪大学の源流としての意識を礎にて活発に多種の事業を展開しています。
 大阪市北浜のオフィス街に現存する「適塾」は日本で唯一の蘭学塾の遺構で、内部も観覧することができます。2013年度から着工された耐震改修工事は、現代の重要文化財史跡改修技術の粋を集めた新機軸で実施された今日的意義も高いもので、2014年5月に再オープンを致しました。私たち大阪大学適塾記念センターは、この大阪に位置する「適塾」を中心にして、大阪という地域性をことのほか大切にしながらも、地球規模で求められる現代の諸問題に向き合っていくべくいっそうの精進をして参ります。
 今後とも、どうか皆様のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。