関連書籍の紹介

適塾記念会・適塾記念センター刊行物

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適塾記念会緒方洪庵全集編集委員会編『緒方洪庵全集』第五巻(書状(その二)その他文書 (附)適塾姓名録)(大阪大学出版会、2022年)                                   第四巻に収録した箕作秋坪宛書状を除く全書状、適塾を移転させたときに要した諸費用を書いた帳面などの洪庵自筆文書、洪庵の署名がある除痘館関係文書、附録「適塾姓名録」を収録した。

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ヤン・デ・ホント(Jan de Hond)、メンノ・フィツキ(Menno Fitski)著/松野明久、菅原由美翻訳『A Narrow Bridge―美術でひもとくオランダと日本の交流史』(大阪大学出版会、2020年)

アムステルダム国立美術館とオランダの出版社Vantiltの共同出版物『A Narrow Bridge: Japan and the Netherlands from 1600』の翻訳書。同美術館及び他機関所蔵の美術工芸品等を美しい写真で見せながら、4世紀にわたる日蘭関係史の大きな流れを解説する。

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村田路人・島田昌一・松永和浩編著/大阪大学適塾記念センター編『新版 緒方洪庵と適塾』(大阪大学出版会、2019年)

1980年刊行・1993年改訂の『緒方洪庵と適塾』の新版。旧版の基本情報を踏襲しつつ、その間の研究成果を盛り込み、豊富なビジュアルで適塾関係資料を紹介しており、この一冊で洪庵・適塾の概要が理解できる。
※本書は適塾において販売されています。

適塾記念会緒方洪庵全集編集委員会編『緒方洪庵全集』第一巻(扶氏経験遺訓 上)、同第二巻(扶氏経験遺訓 下)(大阪大学出版会、2010年)

『緒方洪庵全集』は全5巻の予定で、洪庵生誕200周年の2010年より刊行がはじまり、第一巻および第二巻は『扶氏経験遺訓』を収録。翻刻、注・索引の作成、解説の執筆は芝哲夫大阪大学名誉教授による。

適塾記念会緒方洪庵全集編集委員会編『緒方洪庵全集』第四巻(日記 書状(その一))(大阪大学出版会、2016年)

緒方洪庵の日記3点、および洪庵書状のうち門下生の箕作秋坪に宛てた書状69通を収録。翻刻、注・索引の作成、解説の執筆は、橋本孝成研究員および村田路人教授による。

大阪大学適塾記念センター編『大阪大学適塾記念センター所蔵 大阪大学適塾関係資料目録』(大阪大学出版会、2015年)

2014年3月現在、大阪大学適塾記念センターが所蔵・管理する「適塾関係資料」のうち、整理が完了している日本語資料4332件、洋書資料160件を収録。従来の調査成果を参考にしつつ「適塾関係資料」の再調査・再整理を行い、さらに新収資料を追加した。

適塾記念会編『適塾アーカイブ―貴重資料52選―』(大阪大学出版会、2002年)

適塾記念会および大阪大学が所蔵する適塾関係資料のうちから代表的なものを収録した図録。2002年に適塾で行われた「適塾記念会創立50周年記念 適塾の所蔵品特別展」に出品されたものの大部分が収録されている。

緒方富雄・梅溪昇・適塾記念会編『緒方洪庵のてがみ』その一~その五(菜根出版、1980~1996年)

緒方洪庵が出した書状を集大成したものである。原則として各書状について写真・釈文・現代語訳・注・解説を載せた、洪庵・適塾研究の基本となる史料集である。

藤野恒三郎・梅溪昇編『適塾門下生調査資料 第Ⅰ集』(適塾記念会、1968年)

藤野恒三郎・梅溪昇編『適塾門下生調査資料 第2集』(大阪大学、1973年)

第Ⅰ集は緒方洪庵生誕150年記念事業の一環として1963年に刊行された適塾記念会編『適塾門下生調査資料』第一集を編集・刊行し直したもので、23府県から寄せられた86名の門下生の調査記録が掲載されている。第2集には、第Ⅰ集刊行後に収集された10都府県40名の門下生調査記録が掲載されている。

関連研究書

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髙橋京子『緒方洪庵の薬箱研究―マテリアルサイエンスで見る東西融合医療―』(大阪大学出版会、2020年)

緒方洪庵が往診に使用していた薬箱2種は現在、適塾記念センターが所蔵している。本書はこれら薬箱の内容物を網羅的に記録し、可視化・数値化した調査報告書であり、洪庵の医療活動や治療観の解明および医療文化財の保存・研究の方法を提示した研究書である。

加藤四郎編著『小児を救った種痘学入門―ジェンナーの贈り物―』(創元社、2016年)

牛痘種痘法の開発を通して、医学における「予防」の大切さを示したジェンナーの業績と生涯や、幕末の日本において天然痘予防に努めた蘭方医について解説している。加藤四郎著『ジェンナーの贈り物―天然痘から人類を守った人―』(菜根出版、1997年)の増補復刊版。

梅溪昇『緒方洪庵』(吉川弘文館、2016年)

江戸後期の蘭医学・教育者である緒方洪庵の生涯を、最新の研究成果をふまえて歴史学の立場から丁寧に描き出した書。

緒方洪庵記念財団 除痘館記念資料室 編『緒方洪庵の「除痘館記録」を読み解く』(思文閣、2015年)

江戸末期に緒方洪庵らが開き、その後の天然痘予防の普及活動の拠点となった大阪の「除痘館」。その活動記録である「除痘館記録」の原本図版や解説などに加え、洪庵や除痘館事業の活動についての論考を収録。

古西義麿『緒方郁蔵伝―幕末蘭学者の生涯―』(思文閣、2014年)

緒方郁蔵は適塾に入門後、緒方洪庵の義兄弟となり、医師として開業する傍ら、蘭学塾・独笑軒塾を開くなど多方面で活躍した。幕末の蘭医学・教育者である緒方郁蔵の生涯を描いた書。

Jannetta, Ann, The Vacinators: Smallpox, Medical Knowledge, and the "Opening" of Japan (Stanford: Stanford University Press, 2007).

アメリカの日本医学史研究者による、日本への種痘導入の過程を論じた著作。日本の種痘の事例研究を総合し、それを国際的な医学史研究の文脈に位置づけている。
→日本語訳が刊行されました。
アン・ジャネッタ(廣川和花,木曾明子 訳)『種痘伝来―日本の〈開国〉と知の国際ネットワーク―』(岩波書店、2013年)

緒方惟之『医の系譜―緒方家五代~洪庵・惟準・銈次郎・準一・惟之―』(燃焼社、2007年)

洪庵とその子孫の事蹟と、身内ならではのエピソードを交えた緒方家の系譜。

芝哲夫『適塾の謎』(大阪大学出版会、2005年)

洪庵や適塾、門人にまつわる不明な点や問題の所在を明らかにしながら、適塾での生活と洪庵の思想を解説している。

古西義麿『緒方洪庵と大坂の除痘館』(東方出版、2002年)

洪庵を中心に、幕末、天然痘の予防に奮闘した人々とその組織運営などを紹介し、近代にかけて洋学が受け入れられた過程を考察する。

米田該典『洪庵のくすり箱』(大阪大学出版会、2001年)

緒方洪庵と薬のかかわり、洪庵使用の薬箱の分析内容、幕末の薬事情等について詳細に明らかにした。

梅溪 昇『緒方洪庵と適塾』(大阪大学出版会、1996年)

緒方洪庵とその家族、適塾の学風や事蹟について総合的に紹介し、全国から集まった塾生のその後の活躍についてもまとめている。

梅溪 昇『洪庵・適塾の研究』(思文閣出版、1993年)、同『続 洪庵・適塾の研究』(思文閣出版、2008年)

緒方洪庵と適塾、福沢諭吉ら弟子等の人々との交流、適塾解体修理、関係資料についての論考を多数収録した集大成的著作。

石田純郎『緒方洪庵の蘭学』(思文閣出版、1992年)

洪庵に代表される幕末の蘭医学について、蘭学者および彼らが学んだ原著によって明らかにした。

緒方富雄『緒方洪庵伝(第二版増補版)』(岩波書店、1977年)

洪庵の生涯と蘭学者・医学者・教育者としての事蹟、史料翻刻を収録した、洪庵・適塾研究の基礎的著書。第一版は1942年に刊行された。