活動日誌
2016年10月12日(水)大阪大学豊中キャンパスにて特別セミナー「細い橋~オランダ国立博物館所蔵品が語る日蘭関係史」が開催されました。
オランダと日本の交流の歴史について、オランダ国立博物館の収蔵品を通じてさまざまな角度から考証がなされました。
ヤン・デ・ホント氏とメンノ・フィツキ氏(同館歴史部門研究員)の講演につづき、古谷大輔准教授(大阪大学言語文化研究科)のコメントがなされました。
所蔵品の細やかな調査と、オランダ・日本双方の歴史的背景を踏まえた分析はたいへん興味深く、その後の質疑も大いに盛り上がりました。
所蔵品の紹介と両氏の研究成果は、近著 Jan de Hond and Menno Fitski, A narrow bridge - Japan and the Netherlands from 1600. Nijmegen: Uitgeverij Vantilt, 2016. でも述べられています。
デ・ホント氏による講演の様子
フィツキ氏による講演の様子
古谷准教授によるコメント。右から、古谷准教授、松野明久教授、フィツキ氏、デ・ホント氏。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
2016年4月25(月)より、特別展示「洪庵・惟準から伝わる適塾の至宝」が開催されました。
5月31日(火)~6月12日(日)適塾での開催に先駆けて、大阪大学会館にてプレ展示を開催しています。
緒方洪庵肖像や「扶氏医戒之略」「除痘館記録」をはじめ、緒方洪庵やその子・惟準から緒方家に伝わった貴重な史料を公開しております。
この機会に是非足をお運びください。
なお、プレ展示は5月1日(日)、2日(月)の いちょう祭 中も公開しております。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
【概要】
特別展示「洪庵・惟準から伝わる適塾の至宝」
大阪大学会館 4月25日(月)~5月13日(金)(土日祝閉館、5月1日(日)は開館)10:30~17:00
適塾 5月31日(火)~6月12日(日)(6月6日(月)閉館)10:00~16:00
2015年9月15日(火)から27日(日)まで(24日(木)休館)、適塾において、特別展示「西洋の知と適塾」を開催しております。
洪庵は大坂・江戸・長崎で蘭学を修めたのち、適塾を開き、医療と門弟の教育に力を注ぎます。
適塾における洪庵の活動は、西洋の知の資源たる洋書によって支えられていました。
今回の特別展示では、当センターが所蔵する適塾関係資料から、近世日本における西洋の知の受容について示す書物や、洪庵が翻訳・執筆した著書とその原書、適塾出身者が所持し「洪庵文庫」に提供した洋書等をご紹介いたします。
『解体新書』をはじめ、西洋の知の受容についての書物を展示
適塾出身者の洋学研究に関する史料も公開
この機会に、是非適塾に足をお運びください。
皆様のご来館をお待ちしております。
11月26日(水)、大阪大学中之島センターにおいて適塾記念講演会が開催されました。
大阪大学の第一線の研究者お二方から、医の歴史と未来について、それぞれご講演いただきました。
講演1「外科学の新展開―心筋再生治療―」
澤 芳樹 大阪大学大学院医学系研究科教授
講演2「日本中世は呪術からの解放の時代か?―中世仏教の合理と非合理―」
平 雅行 大阪大学大学院文学研究科教授
最先端医療の現場から心筋再生治療の可能性を提示された澤先生、日本中世の仏教と医をはじめとする当時の学問の関連性について展開された平先生、両先生の熱のこもった講演を受け、会場からも多くの質問が寄せられました。
この場を借りて、講師の先生方とご参加いただいた皆様に御礼申し上げます。
2014年9月21日(日)、適塾耐震改修工事完了・再オープンを記念し、大阪大学シンポジウム「適塾 平成の改修~未来へ守り伝えるために」が大阪大学中之島センターにて行われました。
基調講演、座談会ともに、2012年1月から行われた耐震補強計画に携わった専門家をお招きしました。
第一部 基調講演
「幕末期大坂地域と洪庵・適塾」
村田 路人 大阪大学大学院文学研究科教授
「適塾の建築史的・文化財的価値について」
谷 直樹 大阪くらしの今昔館館長
第二部 座談会
「文化財を守り伝えるために」
瀧野 敦夫 奈良女子大学研究院生活環境科学系講師
岩本 馨 京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科講師
西川 英佑 文化庁文化財部参事官付・文部科学技官
ファリシテータ
江口 太郎 適塾記念センター招へい教授
適塾の耐震改修工事に際しては、文化財建造物保存や耐震工学の学識経験者とともに検討を重ねてきました。
今回のシンポジウムでは、これに関わった専門家に、適塾の歴史的・文化財的価値や、今後の保存活動にいかに取り組むべきかについて議論していただきました。
村田教授による基調講演(写真提供:本学広報課)
谷館長による基調講演(写真提供:同上)
座談会においては、会場からも、今回の耐震改修工事で用いた工法や、今後の保存のあり方について質問・意見が寄せられ、活発な議論がなされました。
座談会の様子。左から、江口招へい教授、瀧野講師、岩本講師、西川文部科学技官(写真提供:同上)
また、ロビーでは耐震改修工事に関する解説パネルと、実際に用いられている複合鋼板耐震壁、および仕口ダンパー・耐震リングのカットモデルを展示し、ご来場の皆様にご覧いただきました。
この場をお借りして、登壇者と参加者の皆様にお礼申し上げます。
パネルとカットモデルの展示