活動日誌
2013年12月14日(土)、大阪大学会館において適塾記念講演会「大坂洋学事始―その萌芽と成熟」が開催されました。
総合学術博物館にて開催中の特別展示「緒方洪庵・適塾と近世大坂の学知」とも関連させて、近世大坂におけるヨーロッパ由来の学知受容について、2名の専門家にご講演いただきました。
岡美穂子先生(東京大学史料編纂所)による講演「大坂・京都のキリシタン―キリスト教受容と知的交流―」
髙橋京子先生(総合学術博物館)による講演「『緒方洪庵の薬箱』由来生薬の本草学的意義と東西融合医療」
古谷大輔先生(言語文化研究科、適塾記念センター兼任)による司会のもと、近世大坂で受容された西洋の知について、キリシタン史と薬学史の立場からそれぞれの研究成果をお話しいただきました。
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大阪大学総合学術博物館での特別展開催に伴い、大阪大学会館3階歴史展示室でも展示を行っていますので、是非お立ち寄りください。 【終了しました】
期間限定 特別展関連展示
「西洋医学の導入と蘭画―緒方医学化学研究所寄贈資料より―」
場所:大阪大学会館3階 大阪大学総合学術博物館 歴史展示室
期間:11月29日(金)まで。土日閉室、ただし11月2日~4日は開室。
時間:10:30~17:00
展示資料:
医事不如自然 杉田玄白 文化14年(1817)
蘭文玉川紀行(後編) 杉田成卿原著、高鋭一写、桂川甫賢画
亜墨利加洲人牽胡馬之図 桂川甫賢 天保4年(1833)
ほか
10月29日(火)から12月27日(金)まで、当センターおよび本学総合学術博物館の主催で、大阪大学総合学術博物館第6回特別展 適塾創設175周年記念・緒方洪庵没後150年記念「緒方洪庵・適塾と近世大坂の学知」を開催しております。
展示は以下の3部構成です。
(Ⅰ)緒方洪庵の学問形成
(Ⅱ)近世大坂の学知と適塾
(Ⅲ)西洋医学の導入と蘭画
(Ⅰ)では洪庵の蘭学修行の過程に焦点を当て、師との書状のやりとりや、若年の頃に手がけた翻訳書などを展示しています。
(Ⅱ)では、近世大坂に花開いた学塾のうち、代表的なものを紹介しています。
特に、適塾と非常に近い位置にあった合水堂(大坂華岡塾)は、適塾生にとってよきライバルでもありました。
大坂華岡家関係史料(個人蔵)、緒方洪庵落款(個人蔵)、日本学士院所蔵の「適々斎塾姓名録」の原本などの貴重な資料も展示しています。
(Ⅲ)では西洋医学の導入と、それとともに描かれるようになった洋風画(ヒポクラテス像など)についてご紹介しています。
会期中は博物館3階セミナー室において、映画「よみがえる適塾―解体修復工事の記録ー」「洪庵と1000人の若ものたち」の上映も行っております。
この機会に是非、大阪大学総合学術博物館へ足をお運びください。
2013年10月7日より始まった耐震改修工事に伴い、適塾は休館しております。
そこで、適塾で展示している資料の一部を、中之島センター2階において公開しております。
「適塾と緒方洪庵―適塾臨時展示―」
期間:2013年10月17日(木)から2014年3月16日(予定)まで
(ただし、年末年始(12月29日~1月3日)は休館)
開館時間:9:30~17:00
入場無料
是非お立ち寄りください。
適塾にて展示している資料の一部を公開
去る10月20日、2013年度適塾見学会〈秋季〉を行いました。
洪庵夫人・八重の故郷・名塩を訪問。
八重の生まれ育った土地であるとともに、洪庵の門人伊藤慎蔵が蘭学塾を開き、八重の弟億川信哉が洪庵から種痘苗を受け継いで名塩における種痘の普及に努めたりと、名塩は洪庵にとって関係の深い土地でもあります。
本見学会では、地元の名塩探史会の皆様にご協力いただき、蓮如上人ゆかりの寺・教行寺や、伝統の名塩和紙の紙漉きを見学、また、八重に関する貴重な資料も見学させていただきました。
当日は名塩の秋祭りにあたり、だんじりが行き交う活気溢れる一日でした。
雨のためお足元の悪いなかご参加いただいた皆様、お忙しいなかご協力いただいた名塩探史会の皆様、ありがとうございました。
緒方八重胸像の前にて