活動日誌
2015年3月末、『大阪大学適塾記念センター所蔵 適塾関係資料目録』を刊行いたしました。
本目録には、2014年3月現在、当センターが所蔵・管理する「適塾関係資料」のうち、整理が完了している資料が収録されております。
目録刊行は、センター設立以前から適塾記念会において計画されていたものであり、今回の刊行は従来の調査・研究の成果の蓄積によって実現したものです。
貴重な資料を適塾記念会および適塾記念センターに託してくださった多くの方々や、それを守り伝えた関係者の皆様に改めて感謝するとともに、今後の資料保存・管理に向け思いを新たに努めて参る所存です。
刊行後は、各図書館・資料館等へ収めさせていただきました。
2014年5月から6月にかけて、屏風の下張りに使われていた古文書を剥がす作業を行いました。
古い襖・屏風・衝立などは、骨組みの上に多くの和紙を張り強度を持たせています。
当時不要となった反故紙(手紙や帳簿など)が下張りに使われましたが、今となってはこれら下張り文書も貴重な史料です。
作業に入る前。何枚も和紙が貼り重ねられています。
今回は文化財の修復やレプリカ作成の専門家である 工房レストア の平田社長によるワークショップを開催し、本学大学院文学研究科日本史研究室の学生・院生と一緒に、下張りの基本知識や作業のコツを教えていただきました。
下張り文書を剥がす作業中。
ワークショップの様子はこちらでも紹介されています。是非ご覧ください。
片面だけ剥がし終わった様子。残り半分です。
ワークショップの後も作業を継続し、およそ1ヶ月半をかけて、二曲一隻の屏風の下張りを剥がし終わりました。
下張りに使われていた古文書は、適塾関係史料としてセンターで保存し、調査研究に活用していきます。