活動日誌

平成29年適塾特別展示「新発見!緒方洪庵夫人・八重のてがみ」開催

2017年5月30日

本日より、特別展示「新発見!緒方洪庵夫人・八重のてがみ―“良妻賢母”の知られざる素顔―」を開催しております。

展示風景(書斎)

書斎では八重の生涯について、解説パネルを展示しています。

洪庵の輝かしい業績は、妻・八重の支えなくして語ることはできません。

夫を支え、その急死後も子らを立派に育てあげ、適塾生たちから母のように慕われた八重の人物像は、“良妻賢母”として理想化され、ともすれば完璧すぎるきらいがありました。

しかし近年、適塾に伝わった屏風の下張りから、八重の書状が新たに発見されました。

発見された書状の多くは家族に宛てたもので、文面からは、八重の人間らしい感情が伝わってきます。

展示風景(家族部屋)

家族部屋では、新たに見つかった八重の書状のうち、主だった5点を展示しています。

特別展示は本日より6月11日(日)まで、適塾1階において開催しております(10:00~16:00開館、月曜休館)。

皆様のご来館を心よりお待ちしております。


2016年特別セミナー「細い橋~オランダ国立博物館所蔵品が語る日蘭関係史」開催

2016年10月13日

2016年10月12日(水)大阪大学豊中キャンパスにて特別セミナー「細い橋~オランダ国立博物館所蔵品が語る日蘭関係史」が開催されました。

オランダと日本の交流の歴史について、オランダ国立博物館の収蔵品を通じてさまざまな角度から考証がなされました。

ヤン・デ・ホント氏とメンノ・フィツキ氏(同館歴史部門研究員)の講演につづき、古谷大輔准教授(大阪大学言語文化研究科)のコメントがなされました。

所蔵品の細やかな調査と、オランダ・日本双方の歴史的背景を踏まえた分析はたいへん興味深く、その後の質疑も大いに盛り上がりました。

所蔵品の紹介と両氏の研究成果は、近著 Jan de Hond and Menno Fitski, A narrow bridge - Japan and the Netherlands from 1600. Nijmegen: Uitgeverij Vantilt, 2016. でも述べられています。

デ・ホント氏の講演

デ・ホント氏による講演の様子

フィツキ氏による講演

フィツキ氏による講演の様子

古谷准教授によるコメント

古谷准教授によるコメント。右から、古谷准教授、松野明久教授、フィツキ氏、デ・ホント氏。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。


特別展示「洪庵・惟準から伝わる適塾の至宝」開催

2016年4月28日

2016年4月25(月)より、特別展示「洪庵・惟準から伝わる適塾の至宝」が開催されました。

5月31日(火)~6月12日(日)適塾での開催に先駆けて、大阪大学会館にてプレ展示を開催しています。

緒方洪庵肖像や「扶氏医戒之略」「除痘館記録」をはじめ、緒方洪庵やその子・惟準から緒方家に伝わった貴重な史料を公開しております。

この機会に是非足をお運びください。

なお、プレ展示は5月1日(日)、2日(月)の いちょう祭 中も公開しております。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

2016特別展示プレ展示

【概要】

特別展示「洪庵・惟準から伝わる適塾の至宝」

大阪大学会館 4月25日(月)~5月13日(金)(土日祝閉館、5月1日(日)は開館)10:30~17:00

適塾 5月31日(火)~6月12日(日)(6月6日(月)閉館)10:00~16:00


特別展示「西洋の知と適塾」開催

2015年9月16日

2015年9月15日(火)から27日(日)まで(24日(木)休館)、適塾において、特別展示「西洋の知と適塾」を開催しております。

洪庵は大坂・江戸・長崎で蘭学を修めたのち、適塾を開き、医療と門弟の教育に力を注ぎます。

適塾における洪庵の活動は、西洋の知の資源たる洋書によって支えられていました。

今回の特別展示では、当センターが所蔵する適塾関係資料から、近世日本における西洋の知の受容について示す書物や、洪庵が翻訳・執筆した著書とその原書、適塾出身者が所持し「洪庵文庫」に提供した洋書等をご紹介いたします。

2015特別展示書斎

『解体新書』をはじめ、西洋の知の受容についての書物を展示

2015特別展示家族部屋

適塾出身者の洋学研究に関する史料も公開

この機会に、是非適塾に足をお運びください。

皆様のご来館をお待ちしております。


第8回適塾講座

2015年8月11日

去る7月18日(土)、25日(土)、8月1日(土)の3日間にわたり、第8回適塾講座が開かれました。

今回は「伝統と革新―阪神地域と世界市場をつなぐ技術―」をテーマに、3名の専門家の方ご講演いただきました。

第1講座 7月18日(土)

髙橋 京子(大阪大学総合学術博物館資料基礎研究系(兼)大学院薬学研究科伝統医薬解析学分野准教授)

「薬食同源の観点から見た酒―「酒は百薬の長」を科学する―」

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第2講座 7月25日(土)

大石 高志(神戸市外国語大学准教授)

「燐寸の創造性と想像力―明治・大正期の阪神地域における輸出地場産業の形成―」

20150725大石先生

第3講座 8月1日(土)

藤井 英俊(大阪大学接合科学研究所教授)

「なんと、鋼を溶かさず接合する―摩擦攪拌接合―」

20150801大石先生

コーディネーター

古谷 大輔(大阪大学大学院言語文化研究科准教授)

阪神地域の産業を支えた技術のなかから、酒・燐寸・溶接といった生活に密接に関わるものが紹介され、身近な技術の世界への広がりが伝えられました。伝統的な技術と最先端の技術との双方が着目され、「伝統と革新」というテーマに相応しい講座となりました。講師の先生方、ご参加いただいた皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。各講演の内容は、2016年度に刊行される『適塾』誌に掲載される予定です。